Let’s do some nonsense
タトゥーアーティストTAPPEIが人生哲学をテーマに表現する
キャリア初の海外展示『Let’s do some Nonsense』
タトゥーアーティストという枠組みに収まらず、アーティストとしてもマルチに活躍しているTAPPEI。UNDERCOVERやDAIRIKU、NIKEといったファッションブランドとのコラボレーションも行ってきました。最近ではファッションブランドSEVESKIGが手塚治虫作品『ジャングル大帝』をテーマにした特別コレクションに参加し、TAPPEI流儀に解釈した『ジャングル大帝』を描くなど、新たな表現を精力的に行っています。
タトゥーを軸に、アパレルデザインやキャンバス作品を数多く展開し、TAPPEI作品の魅力がますます世間に広まっている中で、今回の『Let’s do some Nonsense』は自身初の海外個展となります。前回、月極で開催した4度目の個展『From:space』では、エイリアンたちに向けて宇宙で開催した展示の巡回展を地球で行うというテーマを設けていました。本展示では、それまでタトゥーアートから派生した作品を中心に描いてきたTAPPEIがペインターとして大型のキャンバス作品を描きました。そこで、人体の上では実現できないキャンバス作品ならではの面白さを体感したTAPPEIが、数多くのキャンバス作品を5度目の展示となる『Let’s do some Nonsense』のために描き下ろします。テーマに掲げたのは自らのルーツにある考え方でした。タイトルの意味について、TAPPEIは次のように語っています。
「今回の個展のタイトルは”Let’s do some Nonsense”で、直訳すると”ふざけたことをしよう”という意味であり、僕の人生に対する考え方でもあります。他人から見れば、僕の身体にあるタトゥーはふざけたくだらないものに思えるかもしれませんが、自分にとっては意味があるとても大事なものです。でも、そこに堅苦しい意味を求めてタトゥーや作品づくりを始めたわけでもありません。誰かにくだらないと言われることでも、その人にとっての意味があるということが大切であり、自分に正直に行動することで人生が幸せに満ちたものになればいいと考えています。くだらないと思われるのではないか、と他人の目を気にすることなく、自分にとって意味があることをやって幸せを感じてほしいという意味で、このタイトルにしました。韓国は、10年以上前、大阪に住んでいた頃に友人とよく遊びにいっていた場所でもあります。また、もう亡くなってしまいましたが、とてもお世話になっていた先輩の中に韓国の方が1人います。その先輩に展示を見てもらうことができないのはとても残念なのですが、当時はまさか自分が韓国で個展を行えるとは思ってもみなかったことですし、自分にとって意味があることなので、多くの人に作品を観ていただければ幸いです。このような機会がいただけたことに深く感謝しております」。
自身とゆかりある韓国・ソウルという街で、自身初の海外個展が開催できることに、TAPPEIは深い意味を感じています。キービジュアルとなった作品のタイトルは”Division”(分裂)です。ここには、絵を描き始めた頃には見向きもされなかった自分の絵が徐々に波及し、ついに韓国でも個展ができるようになった流れを、細胞分裂になぞらえて、希望をもたせた意味として名付けています。
また、他作品にもTAPPEIのシグネチャーでもある天使のキャラクターが数多く登場します。このキャラクターは描きたいことを導き、形にしてくれる力があると、TAPPEI自身は感じており、自分の想像を超えてくるキャラクターだからこそ、キャンバス作品として残していきたいと考えるようになり、今回の展示に至ります。特に注目すべきは、もっとも大きな作品でもある”Nature”。自然をテーマにしつつも、一切自然を描いていない内容になります。
タトゥーは人の肌に描くものゆえの責任があるものですが、キャンバスでは自分の好きな表現を無限に追求することができる、という点に、キャンバス作品の面白さを見出しているTAPPEI。人との対話を通してではなく、自分と向き合って描き上げた作品群を体験してください。